略式結納の場合、男性はどう振舞うべき?
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最近の結納では「略式結納」を選ぶ人が増えています。
結納の流れはなんとなく分かっても、具体的に何をすればいいのかわからない男性も多いのではないでしょうか。
そんな男性のために、略式結納でのふるまいや気をつけたいポイントを、結納当日の流れに沿ってご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
略式結納って?
まずは「略式結納」について簡単にご説明しましょう。
「略式結納」とは、両家が一か所に集まって行う結納のこと。
結納を行う場所は、女性の自宅だったりホテルや料亭の一室だったりとさまざまです。
また、結納の儀式で両家を取り持つ役目をする、「仲人(なこうど)」を立てる場合と立てない場合があります。
略式結納について詳しくは、こちらの記事も読んでみてください。
略式結納ってなに?当日の流れや服装・マナー、結納式にかかる費用を解説!
この記事では、最近主流の「仲人なし」で行う略式結納について、男性のふるまい方をご紹介します。
さっそく、結納当日の動きを見ていきましょう。
1 結納会場に到着
結納当日は、男性側が先に会場入りをします。
これは女性側より先に、男性側が結納品の飾り付けを行うため。
女性側より少し早めに会場へ到着しましょう。
女性宅で結納を行う場合は、時間通りの到着で大丈夫ですよ。
2 結納品の飾り付け
部屋に入ったら、さっそく両親と一緒に結納品の飾り付けに取りかかります。
結納品の飾り付けは男性側のみで行い、女性側は席を外すのが一般的です。
結納品は部屋の「床の間の前」か、床の間がなければ部屋の入口から遠い「上座」に飾りましょう。
床の間の前に十分なスペースがなければ、床の間に飾っても構いません。
女性側の結納品がある場合は、男性側の飾りつけが終わってから、男性側の結納品の隣に飾り付けます。
もし女性宅で結納を行う場合は、あらかじめ女性側の結納品を飾りつけておいてもOK。
洋室の場合は、結納品はテーブルの上などにセッティングします。
結納では儀式が始まる前でも、基本的に必要なこと以外話さないのがマナー。
静かに準備を進めましょう。
3 着席
結納品の飾り付けが終わったら、男性側は着席して女性側の入室を待ちます。
結納を行う部屋とは別に控え室がある場合は、一旦両家とも控え室に戻り、結納が始まるときに改めて男性側→女性側の順で入室します。
着席位置は、上座に男性家族、下座に女性家族という形が一般的です。
家族内での座る順番は、男性女性「本人」が主体となって行う結納の場合、上座から本人、父親、母親となります。
「家」が主体となって行う場合は、父親が上座に座る場合もあります。
着席位置について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてみてください。
結納を行う部屋が洋室の場合は、椅子に座る前に席の横に立ち、
本日はよろしくお願いいたします
とあいさつをしましょう。
両家の両親も同じようにあいさつをしてから、全員で席に着きます。
準備が整ったらいよいよ結納の儀式の始まりです。
先ほども少し触れましたが、結納には、両家の「家」が主体になって行う場合と、新郎新婦「本人」が主体の場合の2パターンあります。
今回は男性の出番が多い「本人」主体の場合で、男性が口上などを述べるときの一例をご紹介しますね。
4 結納の儀式でのふるまい方
開式のあいさつ
男性の父親が進行役を担当し、開式のあいさつをすることが一般的です。
父親のあいさつが終わったら、全員で深くお辞儀をします。
結納品を納める
次に、男性の母親が飾ってある男性側の結納品のところへ行き、結納品を持って女性の前に運びます。
男性本人が運んでも大丈夫です。
母親が軽く一礼して席に戻ったら、男性が次のような口上(こうじょう)を述べます。
私どもの結納の品でございます。幾久しくお納めください。
口上とは、結納で使う独特の言い回しです。
堂々とはっきりした声で述べましょう。
口上はメモを見て話しても問題ありませんが、暗記して臨むと好印象ですよ。
口上を述べたら、深くお辞儀をします。
受書を受け取る
男性側からの結納品を受け取った女性は「結納品の目録(もくろく)」を取り出して目を通し、それを父親、母親へと回します。
目録とは、相手側に渡す結納品のリストのようなもの。
女性側全員が確認したら、女性が「幾久しくお受けいたします」とお礼の口上を述べます。
その後、女性の母親が結納品を床の間などへ飾り、置いてあった「受書」を男性本人の前へと運びます。
「受書」とは、結納品の受領書のようなものです。
ここでまた男性の出番がやってきます。
女性から「受書でございます。幾久しくお納めください」と言われたら、男性は女性の母親から差し出された「受書」を受け取ります。
男性、父親、母親の順に確認した後、
確かにお受けいたします
と、口上を述べてお辞儀をします。
以上が、男性側から女性側へ結納品を納める一通りの流れです。
女性側から男性側へも結納品を渡す「結納返し」がない場合は、「締めのあいさつ」へと移ります。
「締めのあいさつ」は次の「結納返し」の後にご紹介しますね。
結納返しがある場合は?
女性側から男性側へも結納品を渡す場合は、これまで女性側が行ったことと同じようにすればOK。
女性側からの結納品を受け取り、目録を確認したら、
幾久しくお受けいたします
男性の母親が女性に受書を渡したら、
私どもの受書でございます。お納めください
と述べ、深いお辞儀をします。
女性が受書を確認し、お礼の口上を述べるまで静かに待ちましょう。
締めのあいさつ
結納品と受書のやりとりが済んだら、締めのあいさつです。
ここでは、男性側の父親と女性側の父親が「結納のお礼」と「今後のお付き合いのお願い」について口上を述べます。
男性本人もあいさつを求められたら、両家への感謝を伝え、今後の力添えをお願いしましょう。
詳しい口上については、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
あいさつ後、全員で深くお辞儀をします。
以上で結納の儀式は終わりです。
結納での心構え
結納には慣れない動作や台詞がたくさんありますね。
最後に、結納を滞りなく進めるためのポイントを4つご紹介します。
1 結納の全体の流れを覚えておく
自分が述べる口上や、やることだけではなく、全体の流れも覚えておきましょう。
流れを把握していれば、誰かが順番を忘れてしまってもさりげなくフォローができますよ。
2 結納が終わるまで私語はつつしむ
「結納」は厳粛な婚約の儀式。
飾り付けから結納の儀式が終わるまでは、口上や簡単なあいさつ以外の私語は慎み、粛々と進めるようにしましょう。
3 口上は堂々とはっきり述べる
大声を出す必要はありませんが、両家全員に聞こえるよう、はっきりと口上を述べると好印象です。
4 縁起の良くない言葉(忌み言葉)は使わないようにする
忌み言葉とは、「切れる」「終わる」といった別れを連想させる言葉や、再婚などを連想させる「かさねがさね」などの言葉のこと。
必要以上に気にし過ぎる必要はありませんが、お祝いの儀式なので、できれば避けたほうが良いですね。
まとめ
いかがでしたか。
会場到着から結納が終わるまで、気を付けたいことがたくさんありましたね。
男性のふるまい方を始めから通しておさらいしてみると次のとおりです。
・結納会場には女性側よりも先に到着する
・結納品は静かに飾り付ける
・決められた場所に着席する
・口上や受書の受け渡しを行う際は堂々と振る舞う
・不必要な会話は慎む
・結納全体の流れを把握しておく
当日余裕をもって臨めるように、ふるまい方を覚えておきましょう。
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