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すれ違いが多い時、なかなか会えない時に!遠距離恋愛を乗り越える映画10

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遠距離恋愛の“待つ”辛さを
癒してくれる、時空を超えた
ファンタジー・ラブストーリー

THE LAKE HOUSE「イルマーレ(2006)」

© © 2006 Village Roadshow Films (BVI) Limited.

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手紙でつながる、時空を超えた運命の恋。会いたくても会えないせつなさが胸に迫る

遠距離恋愛中は簡単には会えない寂しさや相手の気持ちが確かめられない不安など、辛いことがたくさんありますよね。
 
長く遠距離恋愛を続けていて、「いつ終わるのだろう?」と未来に対する不安を抱えている方もおられるかもしれません。
 
そんな遠距離恋愛にちょっとお疲れ気味の方に、心癒される純愛映画「イルマーレ」をご紹介します。
 
今回ご紹介するのは、韓国で大ヒットした同名映画をキアヌ・リーブス&サンドラ・ブロック共演でリメイクしたハリウッド版。
 
2年の時差をつなぐ不思議な郵便ポストを介して文通する2人が、やがて恋に落ち、時を超えて会いたいと願うロマンチックなお話で、オリジナル版よりもしっとりとした大人の恋として描かれています。
 
美しく詩的な映像に、会いたくても会えないせつなさが溢れ出て、遠く離れた彼のことを想いながら観ると涙が止まらなくなりそう。
 
愛する人を待つ気持ち、信じ抜く気持ちの難しさと大切さが胸に響きますので、遠距離恋愛に疲れた心をほぐしたい時にゆっくりとご覧ください。

孤独な男女を結びつける1通の手紙。それは、2年を超えて届けられていた・・・。

© 2006 Village Roadshow Films (BVI) Limited.

2006年。医者のケイト(サンドラ・ブロック)はシカゴの大病院に勤めるために、お気に入りの湖畔の家から引っ越すことにしました。
 
次の住人に宛て、郵便物転送を依頼した手紙を家のポストに入れてケイトはシカゴへ。その後、建築家のアレックス(キアヌ・リーブス)が湖畔の家へ引っ越してきます。
 
ケイトの残した手紙を見つけたアレックスでしたが、この家はアレックスが住む前は誰も住んでいなかったので手紙の内容を不審に思います。
 
湖畔の家が空き家だったことを伝える手紙をポストに入れておいたところ、久々に湖畔の家の様子を見に来たケイトが手紙を見つけます。が、彼女もアレックスの言い分を理解できません。
 
互いに合点がいかず、相手を疑う手紙をやり取りしていましたが、ある日、2人それぞれの目の前でポストが開き、中に新しい手紙が!

© 2006 Village Roadshow Films (BVI) Limited.

2006年に生きるケイトと2004年に生きるアレックスは、2年の時の隔たりをつなぐ不思議なポストを通して文通していることをやっと理解するのでした。
 
手紙を通して、仕事のことや趣味のこと、好きなことなどを語り合った2人は、次第に惹かれていきます。
 
会いたい想いを募らせるなか、ある日、ケイトは2004年に駅で無くした大切な本をアレックスに取ってきてくれるように頼みます。
 
駅で恋人モーガン(ディラン・ウォルシュ)と一緒にいるケイトを見つけ、目が合うアレックスでしたが、当然ケイトは気付きません。
 
その後、ひょんなことからケイトの誕生日パーティーに参加したアレックスはケイトと2人きりの時間を過ごし、ますます彼女への想いを強くします。

© 2006 Village Roadshow Films (BVI) Limited.

意を決したアレックスは2006年にケイトと会うことを提案し、人気レストランの「イルマーレ」に2年後の翌日に予約を入れます。
 
次の日、2006年のケイトはドレスアップしてイルマーレに向かい、アレックスを待ちます。
 
しかし、閉店まで待っても彼が来ることはありませんでした・・・。

決して会えない2人から知る、遠距離恋愛で心を通わせる秘訣とは?

© 2006 Village Roadshow Films (BVI) Limited.

距離ではなく、時を超えた2人の恋。現実には起こりえないファンタジックな設定に、少し子供っぽい内容をイメージする方もおられるかもしれません。
 
しかし、撮影時に40歳を超えていたキアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックが体現するのは、人生の哀しみや孤独を知った大人同士のせつない恋。
 
無防備に恋にうつつを抜かすことも、一気に燃え上がることもなく、今すぐ会えない相手への想いを少しずつ募らせていきます。
 
そんな大人の恋に古典的な「文通」はとても効果的です。
 
大人であればあるほど面と向かっては口に出せないことも多いですが、手紙では素直に伝えられることがありますよね。

ケイトとアレックスも同じで、仕事の辛さや家族の軋轢など互いに自分の弱さをさらけ出し、深く心を通わせていきます。
 
さらに、2年のタイムラグがありながら一緒に同じ場所を歩き、2年越しのメッセージを壁に書いて贈るなど時代の違いを飛び越えるようなロマンティックな工夫もたくさん。
 
こんな2人を見ていると、会えなくても努力次第で心を通わすことができるのだと勇気を貰えますね。

こまめな連絡で素直な胸の内を言葉にして伝え合い、いつも相手を身近に感じられる工夫をする・・・これが、遠距離恋愛を上手くいかす秘訣なのかもしれません。

先の見えない未来をただ信じて待つ。それはとても辛いことだけど・・・

しかし、そうして想いが募れば、会いたくても会えない辛さがますます際立ってきます。
 
2年前のケイトに会えても自分と気付いてもらえないアレックスのやるせなさ、顔も知らないアレックスが2年間心変わりしないことを信じるしかないケイトの不安。
 
2年のタイムラグを“待つ”しかない辛さは、遠距離恋愛中の方なら胸を締め付けられるほど共感できるはずです。
 
「この想いは揺るがない」という相手の言葉を信じるしかない状況は愛の試練のようですが、ケイトのように信じた相手が現れなかったら・・・?

© 2006 Village Roadshow Films (BVI) Limited.

遠距離恋愛中の方は「自分ならどうする?」と重ね合わせながら、この先を観てください。
 
「もう信じられない」という方も、「いや、それでも」という方もどちらもおられると思います。
 
正解はありませんが、それでもこのエンディングを観れば、「信じることって素敵だな」という気持ちになれるかもしれません。
 
確証のない未来を信じて待つことができるのは、愛があればこそ。大きな愛の力だけが、幸せな運命を切り開くことができるのだと知れます。
 
また、待つ側の視点だけでなく、相手も自分を待ってくれていること、待ってくれる人がいるからこそ人生は輝くのだというメッセージもしみじみと心に響き、温かい感動に包まれることは間違いありません。
 
しっとりと味わい深い大人の恋愛映画ですが、画面を彩る詩的な映像美もまた秀逸です。湖畔に佇む全面ガラス張りの家は特に素敵で、そこから見える静かな湖面や夕陽はとても幻想的。
 
また、ケイトの誕生日パーティーで2人は体を寄せ合いダンスを踊りますが、その時に流れるポール・マッカートニーの美しいバラードも最高にロマンチックです。

秋の夜長に、遠く離れた彼を想いながらせつない恋に涙し、信じて待つ強さを養う、そんな癒しのひと時をぜひお楽しみください。

(木村みずほ)

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