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思い出に残る特別な日大切な人と過ごすイベント映画10

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付き合って3年目のカップルを描く
ロマンティック・コメディ

Happy Anniversary「ハッピー・アニバーサリー(2018)」

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恋の賞味期限は3年?
マンネリを乗り越える秘訣とは

結婚準備を進める読者の方には無縁のお話しかもしれませんが、「恋の賞味期限は3年」という言葉を聞いたことはありませんか?
 
相手を知るにつれて「本当にこの人でいいの?」「運命の相手はこの人なの?」と不安に思ってしまう。それはなんら不思議なことではなく、恋愛のメカニズムを研究した脳科学でも証明されているのだそうです。
 
映画「ハッピー・アニバーサリー」で描かれるのも、つき合って3年の記念日を迎えるカップルの物語です。とはいえ、タイトルの通り、最後は“ハッピー”な“アニバーサリー”を迎えるので、ご安心を!

倦怠期の真っ只中に迎えた
3年目の記念日

恋人になってから3年目の記念日の朝を迎えたモリー(ノエル・ウェルズ)とサム(ベン・シュワルツ)。
 
サムは高めのテンションで「記念日おめでとう」と歌いながら、いつものようにスコーンとジャムをモリーにプレゼントします。
 
しかしモリーは不満顔で「こんなの幸せじゃない。3年前(出会った頃)のあなたが恋しい」、さらには「出会ったときのあなたはとてもロマンティックだったのに!」と言い放ちます。

ですが、自分たちの関係がマンネリ化していることに気づいていないサムは、彼女がなぜそんなことを言い出したのかを理解できません。
 
なぜなら、彼はモリーとはお互いに相思相愛だと信じていたから。そう思うと、記念日を祝おうとしていたサムの気持ちがせつなく、“サム擁護”に走りたくなりますが、モリーはモリーなりの思いがあったのです。

距離を置いて冷静な気持ちで
お互いの関係を見つめ直す

記念日の朝、「スコーンとジャム問題」でケンカした後、モリーは彼に「少し距離を置こう」と言って実家に戻ります。
 
それはガンを患っている父親の介護のためでもあったのですが、父親から「サムは優柔不断」だとか、なんやかんやと相談した友だちには「結婚は最悪よ」と言われてしまう始末。
 
ですが、モリーは父親から「娘の結婚式は費用がかさむだけ。だけど、結婚式はすばらしくて、美しいぞ」と言われ、さらに「たとえサムが店を決めても、最終的にお前が決めた店に行く。お前はつねに自分の好きなようにするからな」と言われたモリーは、自分のわがままさに気づいたのか、一度冷静になってサムのことを考えるようになります。

 その直後、パパになった元カレと偶然再会した彼女は、「あなたの妻になった人は、運命の人だったの?」と問いかけます。ですが、彼の答えは「わからない」と。
 
「本当でこの人でいいの?」と悩んでいた彼女の心には、その元彼の「わからない」という言葉が響き、彼女の脳裏には、サムと過ごしたかけがえのない幸せで楽しかった日々の思い出が蘇っていくのでした。

ロマンティックな素敵な思い出は
月日が経っても覚えているもの

最初こそ、倦怠期を迎えた2人が距離を置くところから始まりますが、物語が進むにつれて、彼らが3年前につき合い始めたころのラブラブだったエピソードが回想として織り込まれていきます。
 
それを観ていると、きっとモリーにとっては、その頃が最高にロマンティックだったのでしょう。だからこそ、今のサムとの関係に物足りなさを感じているのでしょうが、サムはちゃんと覚えていました。
 
彼は最初からモリーとの思い出の場所での“アニバーサリー”サプライズを用意していたのです。

もちろん、2人の恋はハッピーエンドを迎えることになるのですが、心が離れかけていたモリーとサムの絆をつなぎ合わせたのは、過去の何気ないアニバーサリーな思い出でした。
 
「つき合い始めて〇周年」など記念日にこだわるのはステキなことですが、モリーとサムが紆余曲折を経て感じた「お互いにとって何気ない日々を、何気なく過ごすことが一番の幸せ」だという思いが、この映画に込められた一番ハッピーなメッセージだと思います。

(馬場英美)

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